活動記録 -Report-

2023年度 農作業体験を実施しました。
(2023/09/30)

前回の農業体験から約4年ぶりにまるひろ園さんで農業体験をしました!
イベント当日は若干の曇り空。なんとも蒸し暑い中でイベントはスタートしました。

ローゼルの収穫

イベントはローゼルの収穫作業から始まりました。
背の高さほどに茎を伸ばしたローゼルは、所狭しと葉を生やしていました。
収穫するのは丸々と膨らんだ赤い実の部分。小さいモノや、まだ花を咲かせていないものをよけながら実と茎の境を切って収穫していきます。
今年のローゼルはとても育ちが良いそうで、収穫するのに一苦労するほどたくさん実っていました。
少人数に分かれて収穫を進めていき、その内にも会話が生まれ、参加した方々との交流が深まりました。

ローゼルはオクラと同じアオイ科の植物であり、その葉や実には小さなチクチクとしたトゲがあると原さんから教えていただきました。収穫の際は長袖か、腕カバーを着用した方がよいとのこと。

初めて見る植物に、初めての収穫作業。
このようなイベントがなければ決して知ることがなかったことを学べるのが、まるひろ園農業体験イベントの醍醐味ではないでしょうか。

ローゼルジャム作り

ローゼルを収穫している最中に雨が降り出してしまい、慌ててテントへ避難。
ここからは、収穫したローゼルをジャムの材料にするために、赤いガクの部分を剥く作業に移りました。
手でそのままガクを剥く方法と、包丁で実の付け根部分を切り取ってツルンと種を抜く方法でドンドン剥いていきます。
実の下部の広がっている部位がトゲのように鋭くなっていて、油断しているとそれがチクリと刺さるので注意が必要でした。
ローゼルの種の断面はオクラの断面と似ており、またヌルヌルとしていました。
やはり同じアオイ科の植物なのだな、とそんな発見をしつつ作業を進めていくと次第にガクを剥くスピードもアップし、あっという間に下処理が終わりました。
ジャム作りは学生さん達におまかせして、次のイベントへと進みます。

すだち収穫

ジャム作りの下処理が終わる頃には雨があがっていたので、すだちの収穫をすることができました。
学生さん達にローゼルジャムを作っていただいている間に、すだちの収穫が始まりました。
本当ならば黄色くなったすだちを収穫することが当初の予定でしたが、イベントの開催時期の都合上、緑色のすだちを収穫することとなりました。
黄色いすだちは、通常よく見る緑色のものをより熟れさせたものであり、通常より酸味が穏やかになり、少し違った味わいになるのだとか。
すだちが木から集まるように生えている様は、まさに鈴なりと呼ぶにふさわしい光景です。収穫しているそばから、柑橘系のさわやかな香りが漂い、雨降り後のジメジメとした空気を一掃してくれました。

昼食

すだちの収穫を終えると待ちに待った昼食の時間です。
昼食のメインとなったのは「ローゼルのジャム」「すだちサイダー」「コンソメスープ」に「ミネストローネスープ」でした。
作っていただいたローゼルのジャムを、ヨーグルトやパンにつけていただきました。ローゼルのジャムは発色の良い赤色をしており、その味は甘酸っぱいベリー系のものに近く感じました。
なんと、ローゼルのジャムだけでなく、原さんのご家族から「イチジクのジャム」と「フェイジョアのジャム」をいただきました!
イチジクのジャムはほんのりと洋ナシのような甘味を感じる優しい味でした。
一方、聞きなれないフェイジョアなる実のジャムは、イチジクのジャムとは対照的に強く甘味を感じましたが、くどくなく若干イチゴのような甘味を感じました。
そんなジャム達を、各々が様々な方法で味わい感想を述べあいながら舌鼓を打っていました。
収穫したすだちは半分に切り、用意したサイダーに絞ることで「すだちサイダー」として味わいました。柑橘系の酸味と少しの青っぽさがサイダーを一層さわやかな味わいへと変えていました。

主菜がパンであれば汁物はスープということで、なんと「コンソメスープ」と「ミネストローネスープ」の二種類のスープを作っていただきました。
どちらもかなり具沢山で、「コンソメスープ」の方は四角豆が良い食べ応えを生んでいました。そんなスープは皆何度もおかわりするほど人気でした。

お昼ごはんは全て神奈川大学の学生さんと原さんのご家族の方が用意してくださいました。
とても美味しくいただくことができました。本当にありがとうございました。

クイズ大会

昼食を済ませ、落ち着いたところで学生さん達が用意したクイズが始まりました。
クイズのテーマはローゼルとすだちについて。
選択肢の中から正しいと思う答えを挙手する形でクイズは進行していきました。
クイズはイベント内で体験したことや、原さんから説明していただいたことが答えになっていました。
しっかりと農業体験を楽しんでいれば答えがわかる、そんな復習問題のようなクイズだったのです。改めて自分で考えることで、ローゼルやすだちについて益々理解が深まりました。

グループディスカッション

グループディスカッションでは、参加者を3グループに分けてお題に沿ってローゼルとすだちを掘り下げていきました。
ディスカッションというよりも、ブレーンストーミングに近い形で進行し、各々自由に意見を出し合いそれをグループ毎に発表していきました。
お題には「ローゼルのキャッチフレーズを考えよう」や「どのような製品があれば手に取るか」などがあり、様々な人がローゼルやすだちに対して興味を持もつためには?といった所を掘り下げました。
意見を出し合っている時や発表している時にも終始笑いが絶えない、とても楽しい一時でした。

まとめ

今回は4年ぶりの農業体験となりました。
ローゼルは普段の生活の中であまり聞き馴染みのない植物ですが、実際に収穫し、それを美味しく食べて、さらにディスカッションを以て理解を深める、そんな体験はそうそう出来るものではありません。神奈川大学の学生さんとまるひろ園さんどちらの協力なくして、ここまで有意義な体験にすることはできなかったと思います。

ありがとうございました!